知的障害とは、知的な能力が、各年齢の平均値よりも明らかに低く、
遅れとどまっていることを言います。

 

知的発達の遅れが発達期(おおむね18歳ころ)までに現れたものを、
知的障害と言います。

一口に知的障害と言っても、その程度は様々です。

 


スポンサードリンク




一般的には、重症度は4つに分けられています。
 

【知的障害の重症度】

 

・IQ50~69…軽度知的障害
・IQ35~49…中度知的障害
・IQ20~34…重度知的障害
・IQ20未満…最重度知的障害


 

※IQ70~80(もしくは85)までがボーダー、IQ80
(もしくは85)以上が健常とされています。
知的障害の8割は、原因が不明であると言われています。

 

残りの2割は、染色体の異常や先天性の病気などの原因が指摘されています。
知的障害の遺伝に関しては、知的障害がおこる原因にもよるので、
一概には言えません。

 

知的障害がおこる原因として、以下のような理由が考えられています。
 

【知的障害の原因】

 

①生理的要因
 

体には異常は見られず、脳の発達が遅く知能が低くなります。

知的障害を持つ親からの遺伝と思われる場合があります。

この場合、知的障害の重症度はボーダーから中度となることが多いです。
 

②病理的要因
 

脳に何かしらの病気や損傷があることで、
知能の発達が妨げられると考えられています。


乳幼児期の脳外傷や脳神経系の感染症、脳内の出血、
出産時のトラブル、胎児期の母親の風疹や梅毒への感染、
 

体外からの物質による中毒、ダウン症などの染色体の異常、
フェニルケトン尿症や代謝異常などの先天性の病気、
てんかんなどが、原因として挙げられています。

この場合、知的障害は中度~最重度となることが多いと言われています。
 
③心理・環境的要因
 
知能の発達において、不適切な環境に置かれていたことが原因ということです。

例えば、ネグレクトなどの虐待がそれに当たります。
 
また、会話の不足や知能が刺激されないような
環境に置かれているなどの原因も指摘されています。

周囲からの適切な働きかけがなければ、知能は正常に発達しないことがあります。
 
こういった場合、リハビリで知能が改善することもあります。
以上が、現在分かっている知的障害がおこる原因です。

全人口の1~3%が知的障害者といわれていますが、
知的障害者の半数は、健常の両親から生まれています。

 

親族に知的障害者がいない、散発性の場合、知的障害は
遺伝子の突然変異が引き起こした偶然の出来事だと考えられます。

知的障害のうち、55%がこの遺伝子の突然変異
によるものだという指摘もあります。
 

これは、知的障害の原因としては最多です。

 

また、知的障害の人が100人いたら、そのうち遺伝が関係しているのは
7人程度ともいわれ、残りのほとんどは遺伝子の突然変異が原因であり、
知的障害を遺伝的に発症するのはまれである、とも言われています。
 

親からの遺伝である場合、兄弟で知的障害を抱えているという例も、
少なからずあるのは事実です。
 

その場合、親も知的障害ボーダーや、軽度知的障害であるなど、
日常生活の自立は一応しているけれども、突発事項に
対応できないなどのハンディキャップを抱えています。
以上、知的障害の原因として、いくつか取り上げました。
 

中には遺伝する場合もありますが、必ずしも遺伝するともいえないのが実情です。

上の子が知的障害で下の子が健常、上の子が健常で
下の子が知的障害という場合も、多々あります。

 

身内に知的障害者がいるからといって、結婚して出産するときに、
必ず障害児が生まれるわけではありません。

健常児が生まれる可能性も十分にあるのです。
 

逆に、身内に健常者しかいない場合でも、
知的障害児が生まれることも多々あります。

もし、遺伝が心配であれば、最近では「遺伝外来」というものがあります。
 

特に、遺伝性の病気が原因で知的障害を発症している身内が
いるのであれば、遺伝カウンセリングを受けるということを
考えてみてもよいのではないでしょうか。