少し前までは、子供の場合、軽度知的障害であることが
見逃されてしまうことが多かったのですが、

 

自閉症スペクトラム障害やADHDなどの障害が有名に
なってきたことで、発達障害の疑いで病院を受診し、
軽度知的障害であることが発覚する機会が増えてきました。

 


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子供のうちに軽度知的障害があることが判明し、適切な環境を
整えることができるようになったのは最近のことであり、
現在、大人になるまで軽度知的障害に気付かれず、

成長して社会生活を送っている大人が、沢山います。

 

一般枠で働いていたり、結婚生活を送っている人もたくさんいます。

知的障害は、知的機能によっていくつかのグループに分けられています。


 

【健常域】

 

・IQ80(あるいは85)以上
・IQ70~80(あるいは85)…ボーダー


 

【知的障害域】

 

・IQ50~65…軽度知的障害
・IQ35~49…中度知的障害
・IQ20~34…重度知的障害
・IQ20未満…最重度知的障害


 

知的障害の8割ほどは、原因が不明です。

 

染色体の異常などの先天性の知的障害や、出産時のトラブルによるもの、
乳幼児期の感染症、頭部外傷といった、原因がはっきりしているものは
2割ほどにすぎません。

 

特に、軽度知的障害のほとんどは、原因不明と言われています。

軽度知的障害の場合、成人後も7歳6か月~11歳3か月くらいの
知的能力にとどまるとされています。

 

ほとんどの場合、小学校5年生か6年生くらいの
知的機能を身につけることができます。

ですので、日常生活は普通に送ることができますし、
家族を持つことも可能です。

 

また、社会的技能や職業的技能を習得することも可能で、難しい内容の
仕事でなければ、充分仕事をしていくことができます。

ただし、突発事項などの対処が苦手で、パニックになりやすかったり、
社会的・経済的なストレスに弱いことが多く、そういった場合は
適切な指導や援助が必要になります。

 

小学校・中学校と普通学級に通った場合、
高校も普通学校に進学可能な場合もあります。


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また、定時制高校や通信制高校に入学するという手段もあります。

 

サポート校など、個別学習ができるタイプの高校もありますので、
比較的ボーダーに近い軽度知的障害の場合、高校を卒業することも可能で、
作業内容を選べば一般枠で就職することも可能です。

 

他に、就労支援を受けて就職するのも一つの方法です。

 

一般枠での就職に困難が見込まれる場合は、障害者枠での就労や、
社会適応の状態によっては作業所などで働くことになります。

小学校・中学校で支援学級に通っていた場合は、高校は特別支援学校に
通うことになるかもしれません。

 

支援級に所属していると、学力が高校受験に満たないことが多いからです。

その場合、特別支援学校で職業訓練を受け、障害者枠での就職や、
作業所で働くことになります。

 

もしくは、障害者職業センターなどを通して職業訓練を受け、
就職することになるでしょう。

 

ただし、支援学校や支援学級に入るには、手帳を持っていること、
IQの制限などの規定があり、入れない場合もあります。

軽度知的障害は、現行制度でははざまの障害となっており、
今後改善が求められます。

 

作業所には、A型とB型の二種類があります。

A型は65歳未満で就労継続が可能な人を対象としており、
雇用契約を結びます。

 

B型は雇用契約がないかわりに、時間や賃金を自由に決めることができ、
無理のない範囲で働くことができ、「働く」という経験を積むことができます。

軽度知的障害といっても、ボーダー寄りの人から、中度知的障害寄りの人まで、
様々です。ですから、「将来はこうなる」と一概に言うことはできません。

 

しかし、本人にとって一番良い環境を選ぶことが重要であるということに
関しては、共通して言えるでしょう。

公的支援を受けるためには、療育手帳があった方が有利になります。

 

手帳が取れるのなら取り、受けられるサービスを活用しましょう。

現在、従業員が50名以上いる企業は、知的障害のある人を雇うことを
法律で義務付けられています。

 

そのため、療育手帳を持っていると、就職の面でも助かることが多いのです。

ただし、年金などの金銭面での国の補助は、軽度知的障害の場合、
ほとんど受けられないのが現状です。

 

ですから、できるだけ社会参加できるよう、
早いうちから訓練しておくことが重要です。

 

幼いうちに軽度の知的障害が分かった場合、将来、社会参加をすることを
重要視するのであれば、それに向けて本人の日常生活や社会適応力を上げて
おくことが大切です。


 

療育に通ったり、家で積極的にお手伝いをさせるなどして、将来に備えましょう。