知的障害とは、日常生活や学習面における発達の遅れが、
発達期(18歳ころ)までに現れる状態を言います。

 

知的な発達が、明らかにその年齢の平均よりも遅れ、
とどまっている状態です。


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大人の場合、金銭管理や読み書き、計算など、頭を使う知的行動に
支障がありますから、軽度の知的障害でも比較的気付かれやすいのですが、
幼児期は、まだ本格的なお勉強が始まっていないので、軽度の知的障害の場合、
気付かれにくいのです。


 

印象としては、全体的な発達が周囲の子よりも少し遅く、
実年齢よりも幼いという感じです。

 

知的障害は、IQによっていくつかのランクに分けられています。


 

・IQ80(あるいは85)以上…健常
・IQ70~80(あるいは85)…ボーダー
・IQ50~69…軽度知的障害
・IQ35~49…中度知的障害
・IQ20~34…重度知的障害
・IQ20未満…最重度知的障害


 

※IQ70以上の場合、健常とみなされます。

 

大人になれば、IQはある程度固定されるので、以上の分類の中を
移動することはほとんどありません。

しかし、幼児期の子供には大きな可能性があり、
IQが大きく変動することもあります。

 

成長に伴って、IQが下がることも、上がることもあり得るのです。
知的障害の原因については、8割が原因不明とされています。


染色体の異常など先天性のものや、出産時のトラブル、
乳幼児期の感染症による影響、頭部外傷など、
原因が特定できるものは2割程度にとどまります。


 

軽度知的障害の場合、ほとんどが原因不明です。

 

幼児の軽度知的障害では、身の回りのことを自分でできるなど、
ある程度普通っぽく生活できるので、親でも成長するまで
気付かないこともあります。

 

大人になるまで軽度知的障害に気付かれずに
成長してしまう場合も、多々あります。


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最近では、幼稚園や保育園で、同い年の子ができることができないことを
指摘され、発覚することが多いようです。

 


また、言葉の理解の遅れや表現力の乏しさ、抽象的概念の理解が難しい、
社会生活への適応が困難などの症状から、自閉症スペクトラム障害や
ADHDの疑いで病院を受診し、軽度の知的障害が発覚する場合もあります。

 

子どもの障害としては、自閉症スペクトラム障害やADHDの方が
有名ですので、まずはそちらが疑われるのです。

明らかに発達の遅れが見られる重度の知的障害に比べ、
軽度の知的障害は発見されにくいのです。

 

幼児期の軽度知的障害の特徴について、いくつか挙げてみましょう。


 

【幼児期の軽度知的障害の特徴】

 
・ぱっと見ではわからないが、話してみると言葉の理解が遅れている

・食事や衣服の着脱、排せつなどの日常動作にはほとんど問題がなく、
自立しているが、言葉の発達がゆっくりである

 


・日常生活での行動を習得するのに、少し時間がかかる場合がある
・身体の発達に少し遅れがある場合もある
・お友達との交流が上手くいかない

 


・お友達よりすこし幼い感じがする
・理解力や表現力が弱い
・自分の気持ちを上手く説明できない

 


・説明されたことを理解するのに、他の子より少し時間がかかる
・何度教えても理解できないことがある
・年齢相応の理解ができていない
・こだわりが強い

 


・「いつもと同じ」であることで安心する。変化が苦手
・自分なりの独特な日課や決まった手順があり、変更や変化を嫌がる
・自分で判断するような場面が苦手

 


・一度にいくつもの指示が理解できない。沢山指示が出ると混乱する
・次は何をすればよいかなど、見通しを立てることが難しい
・素直すぎる。人の悪意がわからない
・体の使い方が下手。全体的に不器用で、動作がぎこちない

 


など
上記は、あくまで一例であり、全員がこういった特徴を
持っているわけではありません。

また、幼児期には個人差が大きく、一概には言えません。

 


同じ「軽度知的障害」といっても、ボーダー寄りの場合と、
中度知的障害寄りの場合では、症状も違ってきます。

後々成長が追いつくこともありますし、徐々に遅れが
目立ってくる場合もあります。

 


症状や成長の度合いは、千差万別で、本人の持って生まれた能力次第です。

軽度知的障害と診断された場合でも、周囲の理解や環境を
整えることによって、ゆっくりではあっても確実に成長していきます。


 


お手伝いをしっかりさせるなど、将来の自立を見据えた訓練をすることが、
子どもの将来の可能性を広げることになります。