ADHDとは、注意力と多動性、衝動性に関する行動上の
障害のことで、「注意欠如・多動性障害」と呼ばれています。

 

少し前までは、「注意欠陥・多動性障害」と呼ばれていましたが、
「欠陥」という言葉のイメージが悪いため、今では「欠如」と言いかえられています。

 


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学童期の子供の3~5%に見られ、男児に多く、
男女比は3~5:1であると言われています。

 

今までは、子供特有の障害であると考えられ、
大人になると治ると考えられていました。

 

しかし、最近では、生まれつきの脳の特性であり、
一生その傾向が治ることはなく、大人になっても
症状が残る人たちが多数いることが分かっています。

 

ただし、大人になるにつれて、あるいは年を取るにつれて、
ADHDの症状は軽減していくとも言われています。

 

ADHDには、3つのタイプがあります。


 

①多動性・衝動性が目立つタイプ
②不注意が目立つタイプ
③混合タイプ


 

①の多動性・衝動性が目立つタイプは、一般的なADHDのイメージです。

②の不注意が目立つタイプは、ADDとも呼ばれます。

 

多動性や衝動性が目立たず、ぼんやりしていることが多いな、
くらいにしか思われないことがあり、障害だと気付かれにくいタイプです。


体ではなく、頭の多動といった感じです。

 

③の混合タイプは、両方が混ざっているタイプです。
多動性・衝動性・不注意の現れ方は、人によって違います。

大人のADHDの症状としては、以下のようなものがあります。


 

【多動性】

 

・落ち着きがなく、イライラしているように見える
・貧乏ゆすりが多い
・落ち着いて座っていられず、そわそわ、もぞもぞと常に動いている
・目的のない動きが多い(部屋をうろうろする、など)

 

・取り憑かれたように、なにかをせずにはいられないことがある
・過度に活動的になることがある
・一息ついたり、くつろぐことがむずかしく、休むことができない
・頭がざわざわして、考えが止まらない。考えがまとまらない
・おしゃべりしすぎる(口の多動)

 

【衝動性】

 

・思ったことを、言っていいかどうか判断する前に口に出してしまう
・欲しいものはすぐに手に入れたくなり、衝動買いをしてしまう

・欲しいものがすぐに手に入らなかったり、
したいことがすぐにできないと、イライラする

 


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・したいことにはすぐ取り掛からないと気が済まないので、
いくつもの作業に一度に手を出してしまい、結局どれも片付かない

・相手が話し終るのを待てず、発言をしてしまう
・他の人の行動を遮って、自分のしたい行動をしてしまう

 

 

【不注意】

 

・仕事や作業でケアレスミスが多い
・忘れ物が多い、大事な物でもすぐになくしてしまう
・約束が守れない、時間や納期に間に合わない
・時間の管理が苦手
(数分何かをするつもりが、気付くと数時間過ぎていた、など)

 

・仕事や作業を、計画的に順序立てて行うことが苦手
・片づけが苦手で、部屋やデスクにものが散乱してしまう
・詰めが甘く、作業が最後までできない
・課題や仕事に取り掛かるのを先延ばしにしてしまう

 

・話に集中できず、聞きもらしが多い
・外からの刺激や雑音ですぐに気が散ってしまう
・単純作業を繰り返すことが苦手

 


知能には問題がないため、これらの症状があっても、障害であると
気付かれにくく、「本人の努力が足りない」「怠けている」と思われがちです。

しかし、ADHDの場合、これらは脳の機能が未熟なために
引き起こされる行動であり、決して怠けているわけではないのです。

 

こういった特性がある場合、周囲からの過度の刺激を避けるなど、
本人が集中しやすく、気が散りにくい環境を整えることが大事です。


また、叱責するのではなく、どうすれば上手くいくようになるのか、
一緒に考えてください。

 

多動性については、多少のそわそわは許容していただけるとありがたいです。

そわそわと体を動かしている時の方が、考えに集中できるからです。

実際に、そのような研究結果も出ています。

 

衝動性については、発言や行動をする前に、深呼吸して
もう一度考える習慣をつけるなど、訓練をする必要もあるでしょう。


不注意に関しては、チェックリストを作ったり、職場では他の人に
チェックしてもらう体制を作るなど、本人と周囲の工夫が大切になります。

 

ADHDでは、服薬により症状が改善する場合があります。


 

あまりに症状が酷く、生活や仕事に支障がある場合は、
専門医の診断を受け、服薬することも一つの手でしょう。