高機能自閉症とは、自閉症の中でも知的障害のないもの
(IQ70以上)のことをいいます。

 

最近では、自閉症や高機能自閉症、アスペルガー症候群、
特定不能の広汎性発達障害
(PDD-NOS)を全てひっくるめて、
自閉症スペクトラム障害と呼んでいます。

 

自閉症スペクトラム障害の中では、高機能自閉症は自閉度が
濃い部類に当たります。


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自閉症スペクトラム障害と知的障害は別の障害とされていますので、
高機能自閉症も、知的障害を伴う自閉症も、自閉の濃さだけを
比較すれば同じものだと考えていただければと思います。

 

知的障害を合併していないとはいえ、高機能自閉症も自閉症ですから、
自閉症の特性である「社会性の障害」「コミュニケーションの障害」
「想像力の障害」
の3つ組の障害を持っています。

 

では、高機能自閉症の場合、どのような特性が見られるのでしょうか。
順番に見ていきましょう。

 

 

【社会性の障害】

 

 

・視線が合わない、無理に合わせようとすると目をそらす
・名前を呼んでも振り向かない
・そばに人がいても、存在を無視するように振る舞う

・他人に興味がない
・他の子と一緒に遊ばない

 

・一見友人を好むように見えることもあるが、
関わり方が適切ではなく、関係を維持するのが難しい

・人との距離感を測ることが難しく、妙になれなれしかったり、
変に他人行儀だったりする
・異様にマイペースで、周囲の速度に合わせられない

 

【コミュニケーションの障害】

 

・言葉が出ない、言葉が遅い

・言葉を言葉としてとらえにくい。
単なる音にしか聞こえていないことがある

 

・イントネーションがおかしい
・言葉の使い方が変

・やたら形式ばった話し方をする。子供の場合、
難しい言葉を使い、子供らしくない話し方をする

 

・日常会話が苦手

・苦手な社交の場では、決まり文句でその場を切り抜けようとする
・何度も同じ話をする

 

・他人と会話を継続させることができない
・話しているほど理解していない
・不必要なことまで事細かに説明しようとする

・発言が一方的で、自分の興味のあることだけを話してしまう
・失礼なことでも、思いついたことをそのまま言ってしまう

 

・どストライクな発言をしてしまう。言葉のキャッチボールができず、
ドッジボールになってしまう

・簡単な質問に上手く答えられない(「元気?」と聞かれても、
疲れていると「元気でもないし病気でもないし……」と答えに困る、など)

 

・複数人と話していると、自分が話すタイミングが分からない
(いつ話し出していいかわからない)


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・ジェスチャーやアイコンタクトが少ない、理解できない
・表情が乏しく、能面のように一定の表情をしている
・空気が読めない

 

・一度に沢山の人と会話することが難しい
・冗談や皮肉、比喩が分からない
・あいまいな表現や指示がわかりにくい
・ダジャレや韻を踏む言葉が好き

 

【想像力の障害】

 

・人の気持ちを考えることが苦手
・人の気持ちを読もうとしても、読み違える
・相手の立場に立つということが苦手

 

★常同性


 

・手を目の前にかざして眺めたり、目の前で動かしてじっと見ている
・手をひらひらさせたり、鳥がはばたくようにパタパタと振る
・その場でくるくる回る、ぴょんぴょん飛び跳ねる
・体を前後や左右に揺らす

 

★興味の偏り


 

・光るものや回るものを見つめ続ける
・一つのことに熱中し、ずっと同じことを繰り返す

 

★こだわり

 
・決まった行動や儀式がある
・特定のものに執着する
・いつも同じであることにこだわる
・状況や環境が変わるとパニックになったり、かんしゃくを起こしたりする

 
以上が、自閉症スペクトラム障害の3つ組です。
これ以外に、

・視覚的理解に強い(聴覚や嗅覚優位の場合もある)
・同時にいくつもの作業をすることができない
・方言を話さない
・話が突然飛ぶ

 

「○月○日に△△に行って、××をした」などと、事細かに過去のことを覚えている
・感覚(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚・痛覚など)の過敏や鈍麻がある

 

といった特徴があります。
大人になるにつれ、特徴が薄れていく場合もあります。

 

しかし、基本的には生まれ持った特性であるため、
完全に消えてしまうことはありません。

 

これらの特徴の多くがあてはまり、日常生活に困難が見られる場合、
できるだけ早く専門家に相談しましょう。

 

自閉症であった場合、早期の療育が子供の将来を左右します。

また、大人になってから気付いた場合でも、適切なサポートを
受けるために、診断を受けることは大事です。