学習障害(LD)とは、特異的発達障害とも
呼ばれる発達障害の一種です。

知能に明らかな遅れがないのに、学習するうえで、
ある特定の領域に障害が見られます。

 

自閉症スペクトラム障害では、広範囲にわたる、
能力の発達の偏りが見られますが、
学習障害ではある特定の領域にのみ、
発達の遅れが現れます。


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学習障害は

「読むこと」
「書くこと」
「聞くこと」
「話すこと」
「計算すること」
「推論すること」



などの特定の能力が障害されています。

 

そのため、小学校に入って本格的に勉強するようになって
はじめて、障害が発覚することが多いです。

小学校でも、低学年のうちは「まだ小さいから」とか
「個性だ」とみなされがちですが、高学年になるにつれて、
どんどんできない部分が目立ってきます。

 

そのため、学習障害であると診断を受けるのは、
小学校4年生以上になることが多いようです。

学習障害は遺伝するのか、ということですが、
学習障害は中枢神経系の機能の障害であると考えられており、
遺伝的要素は否定できません。

 

生まれつきの脳の機能の異常であるということは、遺伝子が
絡んでいる可能性は、完全に否定することはできないのです。


しかし、必ずしも遺伝するとも言い切れず、
環境的要因と遺伝的要因が複雑に絡み合い、
症状が発生すると考えられます。

 

両親が共に学習障害である場合、その子供が
学習障害である確率は50%程度、片方の親が
学習障害である場合、子供が学習障害である
確率は25%程度である、という報告もあるようです。

 

家族性のものもあるのではないか、と言われてはいますが、
いまのところまだ研究段階であり、詳細は不明です。
学習障害の特徴については、以下の通りです。

 

★聞くことに関する特徴


 

・言葉の聞き間違いが多い
・言葉をきちんと聞き取れず、聞き漏らしが多い
・個別に話をしてもらうと聞き取れるが、
 集団のなかで人の話を聞き取ることが難しい


・指示されたことを理解するのが苦手
・話し合っている話の内容が理解できず、話についていけない


 

★話すことに関する特徴

 
・舌足らずな発音をする。たどたどしい話し方をしたり、
とても早口で話したりする。
・話している時に言葉に詰まってしまう


・単語を並べて話したり、短い文章で話すので、内容がわかりにくい
・思いついたことを思いついたまま話すなど、順序立てて話すことが難しい
・相手に伝わりやすいように話すことが難しい



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★読むことに関する特徴(読字障害)


 

・はじめて見る言葉や、使い慣れない言葉を、
ひらがなであっても読み間違える
・文字や行を飛ばし読みしたり、同じ行を何回も読んでしまったりする


・一文字ずつ拾い読みするように読み、非常にたどたどしい音読の仕方をする
・「いきました」を「いました」と読むなど、勝手に文章を作りかえてしまう


・「わ」と「ね」など、よく似た文字を区別できず、読み間違える
・文章の意味を理解しながら読むことができず、
内容を理解したり、まとめたりすることが難しい


 

★書くことに関する特徴(書字障害)


 

・文字が読めないくらい汚い
・筆順がめちゃくちゃ
・漢字などを正しく書き取ることができず、
 鏡文字になったり、上下左右ばらばらの文字になってしまう


・文字を読んで理解することはできるのに、黒板の文字を
書き写すことができない。あるいは非常に時間がかかる。


 

★計算することに関する特徴(算数障害)


 

・数の概念が理解できず、数字の大きい小さいがわからない
・数字や記号を理解・認識できない
・年齢相応の数への理解ができていない(分数の大小が理解できないなど)
・簡単な計算でも、暗算をすることができない


・計算をするときに、通常よりも時間がかかる
・繰り上がりの計算が理解できない
・いくつもの手順が必要な計算問題が解けない
・文章問題を解くことができない


 

★推論することに関する特徴


 

・量の比較や、ものの単位について、
 年齢相応に理解することができない(1センチ=10ミリ、など)
・年齢に応じた図形を書くことができない
(簡単な図形の模写ができない、展開図が書けないなど)
・因果関係を理解することができない


・行動を計画したり、計画を修正したりすることができない
・勝手な解釈をしたり、早とちりをする


 
以上が、学習障害のおおまかな特徴です。


 
これらの特徴が見られ、本人が努力しているにもかかわらず
あまりにもできない場合、学習障害の可能性があります。

「どうせ努力しても無駄。自分はダメだ」と自信をなくしてしまう前に、
専門家に相談し、きちんと診断を受けましょう。

 

学習障害には、補助具を使うなど、対策は沢山あります。

ごく一部の能力が低いからといって、あきらめることはありません。

できない部分を補いさえすれば、できることもたくさんあるのです。