学習障害(LD)とは、発達障害という大きな
カテゴリの中に含まれる障害の一つです。


 

発達障害には、

自閉症スペクトラム障害、
ADHD(注意欠如・多動性障)、
学習障害(LD)、
発達性協調運動障害、
トゥレット症候群


などが含まれます。

 

学習障害は、特異的発達障害とも呼ばれ、
沢山ある能力のうち、ごく一部の能力に現れる障害で、
本格的なお勉強が始まる小学生のころに発見されることが多いです。


スポンサードリンク




ただ、学習障害の概念が普及してきてまだ時間が
あまり経っていないため、子供のころに学習障害を
発見してもらえず、苦労しながらもそのまま大人に
なってしまった人たちもいます。

 

そのような人たちが、今、
大人になって学習障害の診断を受けています。


学習障害では、明らかな知的遅れがないのに、
学習面のある特定の領域
(文字を書く、文字を読む、計算する、推論するなど)
において、大きな遅れが見られます。

 

アメリカの精神科領域の診断基準であるDSM-Ⅳでは、
学習障害を

 

「算数障害(ディスカリキュア)」
「読字障害(ディスレクシア)」
「書字表出障害(ディスグラフィア)」
「特定不能の学習障害」


に分類しています。
では、学習障害の人には、
どのような症状が見られるのでしょうか。

 

【学習障害の症状】


 

★聞くことに関する障害


 

・「知った」を「行った」と聞き間違えるなど、
言葉の聞き間違いが多い
・言葉をきちんと聞き取れず、ところどころ聞き漏らしがある


・1対1で個別に話をしてもらうと聞き取れるが、
集団に向けた発言を聞き取ることが難しい
・指示されたことを理解するのが苦手


 

・話し合っている話の内容が理解しにくく、
みんなと話し合いをすることが難しい。話について行けない


 

★話すことに関する障害


 

・発音が上手くできず、たどたどしい話し方をしたり、
とても早口で話したりして、適切なスピードで話せない
・話している時に言葉に詰まる


・言語がスムーズに出ないため、単語を並べて話したり、
内容の分かりにくい短い文章で話す


 

・思ったことを思った順番に話すなど、順序立てて話すことが難しい
・相手に伝わりやすく話すことが難しい


 

★読むことに関する障害(読字障害)


 

・はじめて見る言葉や、使い慣れない言葉を読み間違える
(ひらがなであっても間違える)
・文字や行を飛ばして読んでしまう、同じ行を何回も読んでしまう


・一文字ずつ拾い読みするように読み、非常にたどたどしく音読する
・「いきました」を「いました」と読むなど、勝手に文章を作ってしまう
・「わ」と「ね」など、よく似た文字を区別できず、間違えて読む
・文章の意味を理解しながら読むことができず、


 
内容を理解したり、まとめたりすることが難しい

 

★書くことに関する障害(書字障害)


 

・文字の形が整っていなかったり、
大きさがばらばらだったり、綺麗に文字を書けない
・筆順がめちゃくちゃ


・漢字などを正しく書き取ることができず、
鏡文字になったり、ばらばらの文字になってしまう



スポンサードリンク




・文字を読んで理解することはできるのに、
 黒板の文字を書き写すことができない。
・句読点を正しく使うことができない
・作文で書ける文字の量が決まっている、文章のパターンがいつも同じ


 

★計算することに関する障害(算数障害)


 

・数の概念が理解できず、数字の大きい小さいがわからない
・数字や記号を理解・認識できない
・年齢相応の数への理解ができていない。
意味や表わし方の理解ができていない
(二千三十四を200034や234と書いてしまったり、
分数の大小が理解できない)


・簡単な計算でも暗算ができない
・計算をするときに、非常に時間がかかる
・繰り上がりの計算ができない
・いくつもの手順が必要な計算問題が解けない
・文章問題を解くことができない


 

★推論することに関する障害


 

・量の比較や、ものの単位について、年齢相応に
 理解することができない(1センチ=10ミリ、など)
・年齢に応じた図形を書くことができない
(図形の模写ができない、展開図が書けないなど)


 

・原因と結果のつながりを理解することができない
・行動を計画し、変更すべき時にはその計画を修正するということができない
・勝手な理解をしたり、早とちりをする


・位置が分からず、右を向くということが分からない
・きのう、あした、あさってなど、日時の認識がうまくできない


 
明らかな知的障害がないのに、以上のようなことが
年齢相応にできなければ、学習障害であると診断されます。

 

学習障害が疑われる場合、まずは学校の先生や児童相談所、
発達障害者支援センターなどに相談しましょう。

必要であれば、それらの機関から専門医に紹介してもらえます。

 

因みに、学習障害を診ることができるのは
小児神経専門医・児童精神科・精神科
(ただし、LDの診断ができる医師のいる精神科に限る)です。

子供の場合は小児神経背専門医や児童精神科、
大人であれば精神科が診断を行います。