折れ線型自閉症とは、自閉症の中の一つのタイプで、
自閉症の人の三分の一を占めると言われています。

 

自閉症の中で、生後ある一定期間は順調に成長していたのに、
ある時突然成長が後退し、自閉症の症状が現れるタイプを
「折れ線型自閉症」と呼んでいます。


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原因は通常の自閉症と同じく、はっきりとはわかっていません。

 

似たようなものに、遺伝子に原因があるレット症候群や、
脳や神経系の感染症
などの重い病気に関連して起こると
考えられる小児期崩壊性障害があり、折れ線型自閉症は
これらと同じではないかと考えられていたこともありました。


 

昔はレット症候群や小児期崩壊性障害も発達障害に
含まれていましたが、現在は発達障害からは除外されています。


現在、折れ線型自閉症の原因としては、通常の自閉症と同じく、
先天性な脳の問題が原因ではないかと考えられています。


折れ線型自閉症は、成長の度合いをグラフにした時に、
ある時突然成長が後退し、線が折れ曲がることから
そう呼ばれるようになりました。

折れ線型自閉症では、一般的な自閉症とは違い、
生まれてから1歳半から2歳半くらいまでは正常に
発達しているように見えます。

 

標準的な時期に発語があり、模倣などの行為が出ているのです。

しかし、1歳半~2歳半くらいの間に、話せていた言葉が
急に話せなくなったり、自閉症の特徴が顕著になります。

 
自閉症の特徴には、大きく分けて3つの特徴があります。

 

【対人関係の障害】

 

視線が合わない・合いにくい、名前を呼んでも反応しない、
話しかけても無視する、人に関心を示さない、一人遊びが

多く遊んであげようとするとかえって嫌がったりする、
外に出ても一人でいるかのようにふるまい勝手に走って行ってしまう、
マイペースすぎる行動、迷子になっても平気など

 

【言葉とコミュニケーションの問題】

 

言葉の遅れがある、言葉の遅れはないが言葉の使い方が変、

言葉以外のコミュニケーションの異常
(目線が合わない、ボディランゲージが少ない)

 

指差しをしない、ジェスチャーが乏しい、自分の手でものを
取らずに大人の手を持って取らせようとする(クレーン現象)
逆さバイバイなど

 

【イマジネーションの障害】

 

こだわり、興味の偏り、常同運動(手をひらひらさせる、
手を鳥の羽のようにパタパタと振る、その場でくるくる回るなど)



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回るものや光るものを眺め続ける、横目でものを見る、
「同じであること」にこだわり状況や環境が変わると
不安でパニックを起こす、特定のものにこだわる、

 
同じ服しか着ない、ものを一列に並べるなど
以上のような自閉症の特徴と言われる行動が、
1歳半~2歳半ころに突然現れるのです。

 

その頃は、弟や妹ができる時期と重なることも多く、
赤ちゃん返りと間違われることもあります。

 

赤ちゃん返りと違う点は、赤ちゃん返りであれば、
まめに上の子をほめたり、コミュニケーションを
しっかり取ることで改善しますが、折れ線型自閉症では
そのような方法では状況は改善しません。



 
折れ線型自閉症は長い間、二度と話すことはできず、
知的障害が重く、予後が悪いと考えられてきました。

しかし、早期に療育を受けさせることで、早ければ1~2年で
再発語が見られる場合も多々あることが分かり、現在では、
必ずしも予後が悪いとは言えないという考えが主流になっています。

 

予後が良いか悪いかは、その子が
持って生まれた能力次第、ということです。


折れ線型自閉症では、折れ線型自閉症でない自閉症に比べ、
再発語が遅くなる傾向がありますが、話せるようになる
可能性は高いと言われています。

 

折れ線型自閉症の場合、一度発達が後退するので、
そのままどんどん後退し続けるように思われがちです。

しかし、どん底まで後退した後は、必ず伸びます。


伸び悩みが見られることもありますが、
その子なりのペースで確実に成長していきます。

 

折れ線型自閉症であれ、通常の自閉症であれ、
その子なりのペースで必ず成長しますから、
あきらめないで、将来をみすえて、療育に取り組むことが重要です。