自閉症とは、対人関係の障害・コミュニケーションの障害
・想像力の障害
の三つの障害を併せ持つものをいいます。

自閉症と一口に言っても、症状の軽重や表れ方は様々で、
現在は重度の自閉症から健常者までを一続きの連続体として
とらえる、「自閉症スペクトラム」という考え方が主流です。


スポンサードリンク




自閉症スペクトラム障害の人は、グレーゾーン
(健常者と自閉症スペクトラム障害との境目)
の人も入れると100人に5人はいるとも言われています。

さほど珍しい障害ではありません。

 

さて、自閉症スペクトラム障害の赤ちゃんの特徴として、
寝ること、笑うこと、手を振ることに関する話題がよく取り上げられます。

自閉症スペクトラム障害の赤ちゃんはあまり寝ない、
などと言われますが、実際はそうでもありません。

 

逆に一日中泣きもせず、
とにかくよく眠っていたという子もたくさんいます。

しかし、健常の赤ちゃんでも、寝ない子は寝ませんし、
寝てばかりの子もいます。

 

寝ないから、寝てばかりだからというだけで、
自閉症だとは言えません。

自閉症スペクトラム障害の赤ちゃんの場合、
「おむつが濡れて気持ち悪い」とか、「おなかがすいたよ」
といった要求が少なく、よく寝ると感じる場合もあるかもしれません。

 

また、自閉症スペクトラム障害の人は、睡眠障害を
併発している確率が高く、そのためによく寝ることも考えられます。

睡眠障害といえば、「眠れない」が主訴だと思われがちですが、
眠りすぎる「過眠」という症状もあります。

 

自閉症スペクトラム障害の人は、大人でも、
この「過眠」に悩まされている人も少なくありません。

睡眠障害とは別に、自閉症スペクトラム障害の人は刺激に弱く、
疲れやすいため、よく寝るとも考えられます。

 

自閉症スペクトラム障害の赤ちゃんはあまり笑わない、
とも言われます。

しかし、実際にはよく笑う赤ちゃんも沢山います。

 

一人遊びでニコニコ笑っていることもあります。


スポンサードリンク




母親や大人にかまってもらおうとする行動はなくても、
笑っていることもあります。

 

また、あやすと笑う子もいますし、
誰にでもニコニコと笑う場合もあります。

その場合、愛着行動の異常により、人見知りがなく
(親と他人の区別がついていない)、誰に向かってでも
ニコニコ笑っていることが考えられます。

 

よく笑う子の場合、感情のコントロールが上手くいかず、
笑いすぎて興奮し、突然泣き出す場合もあるようです。

比較的自閉度が軽い場合によく笑い、人間自体は好きで、
人によく話しかける積極奇異タイプの子によく笑う子が
多いとも言われています。

 

以上のことから、よく笑うから自閉症スペクトラム障害ではない、
大丈夫だとは言い切れません。


もう一つ、バイバイと手を振ることに関する特徴が、
よく取り上げられます。

 

どういった特徴かというと、自分の方に手のひらを向けて
バイバイする、いわゆる「逆さバイバイ」というものです。

しかし、逆さバイバイをするからといって、必ずしも
自閉症スペクトラム障害であるとは言えません。

 

1歳前後の健常の赤ちゃんでも、
一時的に逆さバイバイをすることがあるからです。

そもそも、ある程度の知能がないと、バイバイはできません。

 

健常の赤ちゃんの90%が1歳前後でバイバイが
できるようになりますが、残りの10%の赤ちゃんは
健常であっても、その頃にバイバイしないという報告もあります。

重度の知的障害を伴う自閉症スペクトラム障害の赤ちゃんの場合、
バイバイをする時期は、健常の赤ちゃんよりも随分と遅れます。

参照:赤ちゃんのてんかん症状!1歳2歳3歳

ただし、逆さバイバイがあまりにも長く続く場合、
発達につまずきがあることを考えた方がよいかもしれません。

自閉症スペクトラム障害の赤ちゃんが逆さバイバイをする
理由に関しては、相手の行動を自分に置き換えることが
苦手だからだと言われています。
以上、3つの特徴について取り上げました。

参照:アスペルガー症候群!赤ちゃん幼児の特徴!

参照:自閉症の赤ちゃんの症状は?

参照:赤ちゃんの自閉症診断の時期は?

しかし、これら3つの特徴があるからといって、
必ずしも自閉症スペクトラム障害であるというわけではありません。

 

上記の行動以外に、言葉の発達が遅い、
視線が合いにくいなど、他の特徴が顕著な場合は要注意です。


赤ちゃんの様子をしっかりと観察し、あまりにも通常と
違うと思うことがあれば、専門家に相談しましょう。