自閉症スペクトラム障害とは、発達障害の一種で、
「社会性の障害」「コミュニケーションの障害」
「想像力の障害」を併せ持つものをいいます。

 

これらは「3つ組みの特性」とも呼ばれています。


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これら3つ組の特性が揃っているかどうかを調べることで、診断が下されます。

3つ組の障害とは、具体的にどのようなものでしょうか。
順番に見ていきましょう。

 

【社会性の障害】

 

自閉症スペクトラム障害の人は、「空気を読む」ということが苦手です。

いっとき、「KY」という言葉がはやりました。

 

それに当たる状態で、もう少し酷いもの、と考えていただければよいでしょう。

その場の雰囲気を読み取ることが困難で、
その場にそぐわない発言をしてしまいます。

 

たとえば、お葬式の場面を考えてみましょう。

普通、お葬式では、みんな静かに、悲しみをたたえた表情をしています。

 

そして、その場で大声で笑うことはありません。

しかし、自閉症スペクトラム障害の人の場合、その場の空気が
分からないため、お葬式でも、いつものように面白いことが
あれば大声で笑ってしまいます。

 

本人に悪気はないのですが、周囲の人から見れば、
不謹慎だとか、常識がないと思われてしまいます。

また、自閉症スペクトラム障害の人は、
ボディランゲージが少ないといわれています。

 

人と話すときに顔の表情などの非言語的なコミュニケーションを
読み取ったり、使いこなすことが苦手です。

そのため、自分の気持ちを表現しにくかったり、
相手の意図することがくみ取れなかったりします。

 

会話に齟齬が生じてしまい、「話が通じない人」と思われがちです。

【コミュニケーションの障害】

 

コミュニケーションの障害の軽重には大きな幅があります。

まったく話せない、発語がない状態の人から、
流暢に話せる人までいます。

 


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話せなかったり、カタコトの日本語しか操れない場合、
コミュニケーションの障害がある、というのは想像しやすいでしょう。

しかし、流暢に話している人でも、コミュニケーションの障害を抱えています。

 

少し話したくらいではわかりませんが、言葉の使い方が少し変わっていたり、
言葉の意味をしっかり理解していなかったり、使うタイミングがよくわかっていない、
ということがままあります。

 

使うタイミングがわかっていないというのはどういうことかというと、
例えば、「わかりません」という言葉は言えるのに、なにか質問され、
わからなかったときに相手に「わかりません」ということができない、ということです。

 

ほかに、感情がこもらない話し方をしたり、保護者は方言を話すのに
本人だけ標準語を話したり、他者の声から感情を読むことができなかったり、
言葉を字義どおりに解釈し嫌味や遠回しの表現が理解できない、

エコラリア(おうむ返し)がある、イントネーションがおかしい、
声の音量が調節しにくい、といった特性があります。

 

また、自分の気持ちを言葉で説明することが難しく、
かんしゃくをおこしてしまうこともあります。

【想像力の障害】

 

相手の気持ちを想像するのが苦手です。

言葉にしてもらわないと、わかりません。

 

「そんなことをしたら、相手はどう思う?相手の立場に立って考えなさい」
と言われても、できないのです。

また、一つの方法を身につけても、それを他のことに応用することができません。

 

例えるなら、算数の基礎問題はできるけれど、応用問題ができないと
いった感じです。基礎問題と、応用問題にはつながりがある、
ということが想像できないのです。

想像力の障害のために、スケジュールがないこと、予定が狂うことを
極端に嫌がることがあります。

 

これから先に起こることが予測できないため、不安に陥ってしまうのです。

こういった特性が揃っている時に、
自閉症スペクトラム障害と診断されます。

 

では、自閉症スペクトラム障害の原因は、なんでしょうか?

自閉症スペクトラムは、100人に1人発生するとも、
100人に5人発生するとも言われています。

 

しかし、その原因については、よく分かっていないのが現状です。

遺伝的要因・環境的要因が複雑に絡み合って発生すると
言われていますが、まだはっきりしたことはわかっていません。

 

ただ、脳の器質あるいは機能に障害が生じていて、
脳のつくりや仕組みの問題である、ということは間違いないとされています。

 

世界中で、様々な研究がすすめられています。

自閉症の原因がわかるのも、もうすぐかもしれません。