「大人の発達障害」が少しずつ、世間に認識されるようになってきました。

それに伴い、どうすれば発達障害者がうまく社会適応し、
就労することができるか、といったことが考えられるようになってきました。


 

また、最近では幼いうちに発達障害であると診断されることも増え、
診断された子どもたちが、徐々に社会に出る年齢になってきています。

そうしたことからも、発達障害者への就労支援について、必要性が高まっています。


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発達障害者への就労支援といっても、
障害の種類や程度によって、支援の方法は様々です。

 

まず、発達障害の内訳について、少し説明しましょう。

発達障害と一言でいっても、障害の種類は様々です。

 

【発達障害に含まれる障害】

 
★自閉症スペクトラム障害
 
・自閉症(知的障害を伴う)
・高機能自閉症(知的障害なし)
・アスペルガー症候群(知的障害の有無にかかわらず、言語の発達に遅れがない)
・広汎性発達障害(知的障害を伴う場合がある)
・高機能広汎性発達障害(知的障害なし)
・特定不能の広汎性発達障害(知的障害を伴う場合もある)
など

 
★注意欠如・多動性障害(ADHD・ADD)
 
★学習障害(LD)
 
・書字障害
・読字障害
・計算障害
・その他の学習障害
 
★発達性協調運動障害
 
★トゥレット症候群
 

以上が、現時点で発達障害とされているものです。

 

これらの障害は、重複して抱えていることも多々あります。
また、知的障害を合併していることもあります。

 
発達障害者は、幼いころから不適応を起こしていることが多く、
二次障害としてうつ病や双極性障害、統合失調症、人格障害、
不安障害などの疾患を抱えていることも多いです。

上記のように、単独で障害を抱えている場合もあれば、
重複して抱えている場合もあり、就労支援は一筋縄ではいきません。

 

現在、発達障害者の就労支援をしているのは、ハローワークの障害者専門窓口、
障害者職業センター、発達障害者支援センター、民間の就労支援団体などです。

 
障害者職業センターでは、もともと身体障害や知的障害、
精神障害者向けの支援を行っていましたが、
近年の需要の増加により、発達障害者への支援も行うようになっています。

 

障害者職業センターでは、まずカウンセリングがあります。

専門のカウンセラーさんが常駐しており、そのカウンセラーさんと、
当事者の現在の状態や能力について、また興味のある仕事に
ついてなど、話し合いをします。

 


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カウンセリングの一環として、知能テストや職能テストも受けることができます。

それらのテストを通して、能力のばらつき具合や、向いている仕事、
向いていない仕事をある程度把握することができます。

 

また、ストレス耐性を調べたり、
性格傾向を調べる心理テストが実施されることもあります。

その結果を踏まえ、二次障害の発症予防・悪化防止のための、
ストレスコントロールの方法を教えてもらうこともできます。


 
ハローワークや障害者職業センター、発達障害者支援センター、
様々な就労支援団体などで、まずは「自分を知る」という作業をします。

そして、その人の能力に合わせて、職業訓練を受けたり、
ストレスコントロールの方法を学んだり、社会に出た時に
どう振る舞うかなどの勉強をします。

 


ある程度社会に適応する力があれば、実際に職場実習などを行いますし、
その結果実際に就職することもあります。


実習や就職に当たっては、希望をすればジョブコーチなどの、
職場と発達障害当事者との「調整役」がついてくれます。

 

職場と当事者との食い違いを調整したり、うまくいかない理由を
一緒に考え、その解決方法を探します。

また、障害特性に関して、職場に配慮をお願いするなど、
様々な調整をしてくれます。


 

こういった調整は、個人個人に合わせて行われますので、
決まったパターンというものはありません。オーダーメイドの支援となります。

参照:発達障害者は仕事できない、続かない?

参照:自己愛性パーソナリティ障害の接し方と仕事

参照:アスペルガー症候群の子供の診断テスト!病院は?

これらの支援は、手帳がなくても受けることができますが、
手帳を持っているほうがよりスムーズに支援を受けることができます。

 

このような支援はだんだんと広がってきていますが、
支援を受けても必ず就職できるとは限りません。

当事者の能力次第で、うまく就職できる人も、
支援を受けてもうまくいかない人もいます。


 
また、まだまだ、支援がいきわたっていないのも事実です。


支援を受けてはいても、結局頑張るのは本人です。

 

自分をいかに売り込めるかがカギになります。

支援者の力を借りながら、当事者自身が、
自分の特性や能力について、しっかり研究する必要があります。