アスペルガー症候群とは、生まれつきの脳の機能障害で、
自閉症の一種です。アメリカ精神医学会の定める診断基準、
DSM-Ⅳによって、その診断基準が定められていましたが、

 

新たに発表されたDSM-5では、アスペルガー症候群という
診断名は削除され、「自閉症スペクトラム障害」として統一されました。
さて、アスペルガー症候群の子どもへの接し方ですが、
アスペルガー症候群も自閉症スペクトラム障害に含まれますから、
ここでは自閉症と同じ3つ組の障害を持っているものとしてお話しします。


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アスペルガー症候群の子どもに接するときに必要なことは、
当たり前のことですが障害について正しい理解をする、ということです。
アスペルガー症候群の子どもは、ほかの人に対してどうふるまうかという
「社会性」の障害、自分の思いをどう伝えるか、相手の言いたいことを
どう理解するかという「コミュニケーション」の障害、見立て遊び、
こだわりなどの「イマジネーション」にかかわる障害を抱えています。
アスペルガー症候群の場合、言語の発達に遅れはなく、
流ちょうに話せるため、一見コミュニケーション障害がないように見えます。

しかし、よくよく観察すると、
コミュニケーションに異常を抱えていることがわかります。
その3つ組の特性により、本人には理由のある行動でも、
周囲から見ると「困った行動」や「ふざけた行動」と見えるような
行動をとってしまうことがあります。
決して、わざとやっているわけでも、ふざけているわけでもありませんので、
頭からしかりつけず、どうしてそのような行動をとったのかを理解し、
その場で取るべき行動を優しく教えてください。
アスペルガー症候群の子どもは、予測できないことや変化が苦手で、
すぐに不安になってしまいます。

不安と言っても、ドキドキするくらいのものではなく、頭の中が
ぐちゃぐちゃになってしまうような、恐怖に近い不安です。
「いつ」「どこで」「どのくらいの時間」「何をするのか」
「それが終わったら次はどうするのか」というように、
具体的な予定をあらかじめ教えてください。
予定外のことが起こるとパニックになることもあるので、
「予定は変更することもある」ということも、しっかりと伝えてください。

それだけで、不安要素が減り、安心します。

 


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アスペルガー症候群の子どもは、騒がしいところが苦手なことが多いです。

音や動くものなど、聴覚刺激や視覚刺激に疲れてしまいます。
安全で穏やかな環境を用意してもらえると、落ち着くことができます。

余分な刺激がない場所のほうが、ストレスが減り、
持っている力を発揮できます。
叱るときに、大声を出したり、感情的にならないでください。
アスペルガー症候群の子どもは、
他人の感情に非常に敏感な部分があります。

大声で叱られると、「怒られた」という感情が頭を支配し、
内容が理解できません。
落ち着いたトーンで取るべき行動を教えてください。

ルールや指示は、明確にしてください。

アスペルガー症候群の子どもは、「暗黙の了解」はわかりません。

言外の意味をくみ取りにくい特性もあります。「人の気持ちを考えなさい!」
などという指導は、意味が分かりません。
「この場では、こういうルールがあります」とか、
「こういう時、人はこう思うものだ」と、はっきりと言葉にして教えてください。

アスペルガー症候群の子どもは、ネガティブな言葉に敏感です。

それは、叱られることが多いからだともいわれています。
記憶力がよく、否定されたことをいつまでも覚えていることも多く、
自己肯定感が下がりがちです。

二次障害を防ぐためにも、ポジティブな言葉がけをお願いします。
アスペルガー症候群の子どもは、なにかにこだわることがあります。

そのこだわりは取り除くのではなく、うまく利用して勉強などにつなげましょう。
そうすると、うまく能力を引き出すことができる可能性があります。
アスペルガー症候群の子どもは、感覚過敏を持ち合わせていることが多々あります。

聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚などの過敏は、とても耐えられるものではなく、
非常にストレスとなります。

そのことを理解していただけると、助かります。

参照:島崎遥香は発達障害?

参照:アスペルガー症候群を告白した有名人
それらの刺激から身を守る方法を知らない場合、
どうやってストレスから身を守ればよいか、教えてあげてください。

また、痛覚の鈍麻がある場合、けがや病気に気づきにくいため、注意が必要です。

以上、簡単に接し方をまとめました。
まだまだ、当事者としてお願いしたいこともたくさんありますが、
一言でまとめると「本人の感覚、考え方に耳を傾けてください」ということです。

生き辛い思いをしている子どもたちに、どうか優しく手を差し伸べてあげてください。