自己愛性パーソナリティ障害とは、ありのままの自分を
受け入れ愛することができず、自分はとても優秀で素晴らしく、
特別で偉大な存在であるべきだと思い込む、
パーソナリティ障害(人格障害)の一種です。

 


有病率は、一般人口の1%、精神科や心療内科にかかっている人の中では
2~16%を占めると考えられ、女性より男性に多いといわれています。


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自己愛性パーソナリティ障害は、特定のパーソナリティ(人格)の特徴が、
成人期の早期までに明らかになっていることと、薬やストレスなどによって
引き起こされる一過性の状態ではないことが確認され、当事者に
著しい苦痛や機能障害がある場合に診断をされます。

 

特徴がそろっていても、当事者が苦痛に感じていなかったり、
機能障害がない場合は正常とみなされます。

アメリカ精神医学会が定める診断基準は、以下の通りです。

 

【DSM-Ⅳ-TRでの診断基準】

 
空想または行動において誇大性が見られる、
賛美されたいという欲求がある、共感の欠如などの広い
範囲にわたる様式で、成人期早期までに始まるもの。

次のうち5つまたはそれ以上に当てはまること。


 

① 自分は重要な人間であるという、誇大な感覚を持っている
(成績や才能を誇張する、業績はさほどでもないのに、優れていると認められたがる、など)


② 成功や権力、美しさ、才気、理想的な愛の空想にとらわれてしまっている


③ 自分は特別であるべき、独特であるべきという思い込みがある。
特別で地位の高い人たちだけが自分を理解できると思い込んでいる


④ 他人に過剰な賞賛を求める


⑤ 特権意識がある
(特別扱いを要求したり、相手が自分の思い通りに従うことを理由もなく期待する、など)


⑥ 対人関係で、相手を不当に利用しようとする
(自分の目的達成のために人を利用する、など)


⑦ 他人の気持ちや欲求を認識しようとしない、
あるいは気づこうとしない。共感力が欠如している


⑧ よく他人に嫉妬する。あるいは、他人が自分に嫉妬していると思い込む


⑨ 尊大で傲慢な態度や行動をとる


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以上の基準に当てはまり、本人が日常生活や社会生活を送るうえで、
困難を抱えている場合に、自己愛性パーソナリティ障害と診断されます。

 

【自己愛性パーソナリティ障害の原因】

 
自己愛性パーソナリティ障害の原因として、以下のようなものが考えられています。


・生まれつきの過度に敏感な気質
・現実に基づかない、バランスを欠いた過度の称賛を受けてきた
・良い行動には過剰な賞賛を、悪い行動には過度の批判を、幼少期に与えられた


 
・親や家族、仲間からの過度の甘やかしや過剰評価があった
・並外れた容姿や能力に対して、大人から称賛が与えられた
・親自身の自尊心を満たすための手段として扱われた


 
以上は、原因と考えられるもののごく一例です。

 

【自己愛性パーソナリティ障害の治療】

 
自己愛性パーソナリティ障害の治療の中心は、精神療法です。

自己愛と決別することが目標となります。集団療法が有効とも言われています。


 

自己愛性パーソナリティ障害には合併症がある場合が多く、
気分障害や一過性精神病性障害、身体表現性障害、
物質使用障害などがあるといわれています。

抑うつ症状などには、対症療法として、薬で治療が行われます。


 

自己愛性パーソナリティ障害の治療のゴールは、
他人の気持ちを汲めるようになることです。

本人には受け入れがたく、治療が難航することも多いようです。



 
基本的に慢性の経過をたどり、治療は難しいといわれています。

自分は美しくいるべきとの思い込みから、加齢は自己愛にとっては
非常に痛手であり、患者は壮年期にダメージを受けやすいといわれています。



 
基本的に、予後はあまり期待できないとも言われています。

参照:自閉症の子供の遊びや玩具

参照:ADHD子供の特徴!2歳3歳4歳

 

【自己愛性パーソナリティ障害と恋愛・結婚】

 
自己愛性パーソナリティ障害の人は、恋愛や結婚ができないわけではありませんが、
場合によってはモラハラの加害者になってしまうことがあります。

自分をあがめたてまつり、自分のわがままを通してくれる
相手を選ぶためにそうなってしまうことが多いようです。


 

ただし、お互いに自己愛性パーソナリティ障害のカップルであれば、
うまくいくこともあるといわれています。

それは、夫婦で価値観が同じであるためと考えられています。