てんかんとは、脳内の電気信号が異常になり、大脳ニューロンが
過剰に活動することで、失神やけいれん、体のぴくつきなどの
発作を繰り返す、慢性の脳の疾患です。

 

人口の0.5~1%がてんかんを発症しているといわれ、
そのうち3歳以下の発症がほとんどです。


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次いで18歳までの思春期ころの発症が多いといわれています。

 

一口にてんかんといっても、発作には様々なタイプがあります。
 

【全般発作】

 
脳の全体が電気嵐に巻き込まれるタイプの発作です。
全般発作にも、いろいろな型があります。

・強直間代発作…意識がなくなり、全身硬直とけいれんが起こる

・間代発作…リズミカルに全身がガクガクと大きく震える

・強直発作…体中が一斉に固くなる

・点頭発作…全身が強く緊張し、頭が前へカクンと落ちる。

 

うなづく(点頭)ように見える。両手をばんざいするように突き上げ、
両足を引っ込めるように曲げる発作。乳児の重症てんかん


 
・脱力発作…全身から力が抜け、崩れ落ちるように転倒する。

ただ転びやすい子どもという風に思われがち

・単純欠神発作…数秒から数十秒、短時間だけ意識が消失し、すぐに回復する。

一見ぼんやりしているようにしか見えない。子どもに多い発作

・ミオクロニー発作…意識は保たれているが、一瞬体がビクンとする発作
 

【部分発作】

 


脳の限られた領域が電気の嵐に巻き込まれるタイプの発作です。
いろいろな型があります。
 

・単純部分発作…意識がはっきりしている。

 

運動症状や感覚の症状、自律神経症状、精神症状など、
発作の震源地によって症状が異なる

 

・複雑部分発作…意識が濁ったり、意識を失ったりする。

 

口をむにゃむにゃ動かしたり、衣服をまさぐったり、
意識がないまま動き回ったりする。最初から意識がないタイプと、
はじめは単純部分発作に始まり途中で意識がなくなるタイプがある
 

・夜間睡眠時に起こる特発性部分てんかん…

 
幼児期から学童前期に起こるといわれている。

夜眠っているときに急に大声をあげて暴れたり、手足を振り回したりする。

昼間は何も症状がなく、ただ寝ぼけているだけだと勘違いされることも多い。
成人すれば自然に治る、予後の良いもの

 

・二次性全般化発作…部分発作から全般発作に移行する

 


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以上が、てんかん発作の大まかな分類です。

子どもに起こることが多いてんかんを、以下に挙げます。

 

★欠神発作

 
数秒から数十秒意識を失い、ぼんやりしているように見える。

急に話が途切れたり、動作が止まる。けいれんはない。

意識が戻ると、なにごともなかったかのように会話や動作の続きをする。
 

★良性新生児家族性けいれん

 
遺伝性のてんかんで、約4割が生後3日目前後に発作が始まる。
そのうち約7割が、生後6週間以内に発作がおさまる。
 

★乳児良性ミオクロニーてんかん

 
生後1~2歳で発症する。家族にけいれんやてんかんをもつ人がいることもある。

治療によく反応する。軽度知的障害や人格障害を伴うことがある。
 

★良性ローランドてんかん

 
生後18か月から13歳ころに発症する。

眠った直後に片側の顔面けいれんが起こったり、口周りの知覚の異常が出たり、
発語ができなくなったりする。二次全般化することもあるが、思春期までに発作は
消失、再発はないといわれている。
 

★ウエスト症候群(点頭てんかん)

 
生後3~10か月に発症することが多い。頭がカクンと前に倒れ、
両手をばんざいするように突き上げ、足を曲げることもある。

男児に多く、寝起きに発作が多い。運動や知能の発達に影響を及ぼす。

難治性てんかん。

一部は年齢とともに、レノックス・ガストー症候群に移行することがある。
 

★レノックス・ガストー症候群

 
2~8歳ころ発症する。ウエスト症候群から移行することもある。

強直発作、脱力発作、非定型欠神発作など多様な症状がある。
運動や知能の発達に影響が出る。
 

★ミオクロニー失立発作てんかん

 
2~5歳ころに発症する。体のぴくつきのみの発作、
体のぴくつきと転倒の発作、転倒のみの発作の3つのタイプがある。

全般性強直間代発作や熱性けいれんを合併することがある。

参照:小児てんかんは完治できる?発作頻度

参照:小児てんかんと発達障害は合併する?

島崎遥香はアスペルガー?
 

★ミオクロニー欠神てんかん

 
7歳以前に発症する。男児に多い。

両側の腕がぴくぴくする欠神発作が1日に何度も起こる。

難治性と言われており、知能の低下が起こったり、
ほかの発作型のてんかんに移行することもある。

 
以上、ざっとではありますが、子どものてんかん発作を取り上げました。

上記のほかにも、「大田原症候群」や「ドラベ症候群
(乳児重症ミオクロニーてんかん)」などもあります。

 

てんかんは、放置すると悪化します。どの発作型であれ、
きちんと医師による診断を受け、適切な治療を行うことが必要です。

子どもの様子がおかしいと思ったときは、まず小児科医に相談しましょう。